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「お帰り。美桜」



「あら、桜羅（おうら）お兄ちゃん。お帰りなさい」




桜羅は鼻で空気を吸った。



「商店街の匂いがするな」



「えっ！？」



美桜は制服のニオイを嗅いだ。


けど・・・分からない。




「美桜にはわかんねぇーよ。だって美桜。お嬢様さまだもん」



「桜羅お兄ちゃんが、庶民的過ぎるの！御曹司の自覚ある？大道寺の跡継ぎっていう自覚ある・・・？」



「俺はそんなの持ってない。俺はお婆ちゃんの血を継いだからな」