來斗は笑うと「そうだな」と言って、空き教室の机に座った。




「俺は、小さい時から、美桜が好きだった」



「あの勝気な女が?」




「昔はあんなんじゃ無かったからな。まぁ、俺の場合、何で変わってしまったのかさえ分からないし、また、そこに惹かれている自分もいる。」



「Mですか?」




櫂也は、あの性格を好むのはMだけなんじゃないかと思う。



來斗は「俺は自分ではSと思ってる」と笑いながら言った。




「俺は、小さい時から一緒にいるから、精々幼馴染の関係かと思っていたんだ。本当に分かったのは小六で、もう諦めるには、無理だったんだ・・・」




「でも、従兄妹でしょう?恋なんて出来るじゃないですか」




來斗はその言葉に首を振った。