「もー遅いから帰りなさい


親御さんも心配してるだろう?」




ふと時計を見ると確かにもう6時だ



外はもう夕日が沈みかけていて

あたしはこの時間が1番好き



一人じゃないって言ってくれている気がして




「なーに寂しそうな顔してんだよ


玉木がそんな顔するなんて珍しい」




「先生


外見て



とてもきれいでしょ?



あたしねこの時間が1番落ち着いて好きなの




なんかあったかいよ」





2人に静かな時間が流れる



でも嫌じゃなかった




落ち着いて



ゆっくり 


ゆっくり



時間がすぎる



温かい時間





「玉木って不思議だな」





先生は遠くを見つめながら



あたしに喋り始めた