一番星



まるっきり帰る方向が同じ二人に、チャリ1つ。


「はい、乗って。」

サドルにまたがって二台を指すこの男。

さも当たり前かのようにしてるけど。


「あー、えーと。うん、人多いからニケツはやめようか」

「大丈夫、安全運転」


いや、そうじゃなくて。

こんな下校真っ只中にニケツなんて目撃されたらあらぬ噂が三つぐらいヒレつけて流れそうなきがしてならない。


それに、わたしはともかく、この男はこの学校じゃ知れ渡り過ぎてる。


「なーにうだうだしてんの。」

「ええええ‥‥今日は一人で帰るわ‥‥チャリはもってっていいよ‥‥明日返して」



結果、チャリを贄にすることにした。