待って。最後にお別れを言わせて。 この前はお別れも言えないまま、もう会えないと思った。 大猫の手を両手で握り、お守りのペンダントを手に持たせた まだまだ話したいこと、一緒に旅をしたい所もたくさんあるわ。 つまり、私は大猫が好きなの。 明花。 やっと呼んでくれた。懐かしいわ、あなたとの思い出がよみがえるわ。 ああ、明花と戦ったあの時は俺も楽しかった。 じゃあな。 と、吸い込まれる大猫を、掴もうとする明花の手だけ、切なさが残っていた。