お月様の飼い主

朝、


すぐ上にある、貴方の寝顔を見つめる。
あたしを抱きしめる腕が強くて、
抜け出す気には、まだなれない。
さっき、横目で盗み見た時計は既に十時を回っていて、
昨日、開け放していたままだったカーテンからは、
月明かりの変わりに太陽の光がまぶしい程にさしこんでいた。

そろそろ起きなければ、と思う。
貴方が起きるまでに、朝ごはんを作っておきたいから。
あたしはベットの中でそっと背伸びをして、
貴方の首もとにそっと口付けてから、
貴方の優しい腕の中から抜け出した。