岩内さん、フォーカス!

初老の男性が道場に入って来た。



「萌や。そのコが、小日向くんかね?」

「お父さん。そうだよ。今日は取材に来たんだ」



男性は望に深々と頭を下げた。



「萌がお世話になっております。萌の父の、岩内勇と申します」



望も慌てて頭を下げる。



「こ、こちらこそ、いつも娘さんにお世話になってます。小日向望と申します!」



勇は微笑んだ。



「小日向さん。萌は多少ぶっきらぼうですが、根は優しいコです。仲良くしてやってください」

「ちょっと、お父さん。そういうの、いいから!」



望は微笑んだ。



「はい。それが目的の一つです」