岩内さん、フォーカス!

帰路。



隣には、望が歩いている。



「クゥン…」



ん。

なんだ?



「クゥン…」

「小日向くん。何か聞こえない?」

「そうですね。何かの鳴き声の様な…」

「クゥン…」



道の横にダンボール箱が有った。

箱を開く。

子犬が一匹、箱の中で窮屈そうに横たわっていた。



「捨て犬…?」

「…みたいですね」



子犬の腹を触る。

骨が必要以上に立体的だった。



「…このコ、痩せてる」



子犬を抱き、立ち上がる。



「岩内先輩…?」

「このコ、家に連れて行く」