岩内さん、フォーカス!

部活動が終了した。



総合体育館の剣道場に向かう。



明日は、早めに学校に来て、新聞を配らなきゃな。



剣道場には一人、萌がいた。



「すみません。お待たせしちゃいましたか?」

「いや。私も、今さっき着替え終わったところ」

「そうですか。じゃあ、帰りましょう」



二人で並んで歩く。



「記事、完成したんだね」



胸を張る。



「はい。印刷も済みましたし、後は配るだけです」



萌は目を丸くした。



「早いね」

「早く、岩内先輩のお役に立ちたくて」

「そんな…。気にしないでいいのに…」

「僕がやりたくてやってるんです」

「そう」

「はい!」



萌は目を細めた。