私が目を覚ましたのはなにもない薄暗い部屋。
目の前には主人がいて…。
「お前は私の人形だよ…」
私はまた眠りについた。

「ほら、ルナ。」
私は主人、アスナに名をつけられ動いている。
名をつけられたときに言われた
「お前は、名を無くしたときにこの世からいなくなる。」
私の寿命はこの人の手の中にある…。

「おいで、ルナ」
「はい…アスナ…」
アスナは私に口付けをする。
これが私が作られた本当の理由。
「好きだ…ルナ…」
「私もです…」
私の名がルナなのは、アスナの妻であった人の名前だからだ。
私は妻、ルナが死んですぐに作られた人形。

「ルナ愛してる。」
「愛してる?」
「君の事以外ほしい物などないと言うことだ」
私にはまだなんの知識もない。
アスナが教えてくれること以外はなにも知らない。
「私以外にいらないの?」
「そうだよ」
私にはわからない。
感情がない。
だから、なんとも思わない。

「俺を愛してくれ。」
わからない。
「ずっとそばにいてくれ。」
わからない。

私はなぜ作りだされたの?