「夜は明と二人きりで……って考えていたんだがな」



聖は参ったように、ため息を吐いた。



でも柚野さんの言う通り、皆でバーベキューも楽しそう。


聖もそれはわかってるから項垂れてる。



「聖、バーベキューしよ?

その……夜はまだまだこれからでしょ?」



言葉に隠した意味。


聖がちゃっかり見つけるのがわかるから、余計に恥ずかしくなる。



「そうだな。もっと深くて熱い……熱帯夜にしてやるよ」


「……っ!!」



顔を上げた聖の瞳に、魔法をかけられる。


心臓をギュッと鷲掴み。


ずるいよ。


あたしも聖に……魔法、かけさせて。