「で?爽が全員連れて来たってわけか?」


今度は聖が柚野さんに問いただす。


水が滴っていて、さらに色気が増している聖に、哲太のお母さんは少し興奮気味で「聖様……!」と目を輝かせている。



柚野さんは、聖の凄んでいる様子にも怯むことなく、ニッコリと一つ笑顔を浮かべた。



「えぇ、私が連れてまいりました」


「なんのため?」



聖がさらに詰め寄る。


でも、柚野さんは聖の視線から目を逸らし、あたしの方へ向いた。



「しかし……確かに、明様は体のラインが美しいですね」


「俺が丹精込めて作り上げたんだよ!」


「待て!わしと妻で育て上げたんだぞ!」



……お父さん……!

そこ、食いつかなくていいよ!!



柚野さんが聖を遊ぶように放った一言に、父までが弄ばれる始末。