「あ、春聞いて!!」
窓側の1番後ろの席で俯いている彼の背中を叩くと、
「聞きたくない」
それだけ返事が返ってきた。
「何落ち込んでんの!!身長また変わってなかったの??わたしね2センチ伸びて「なんでお前が伸びて俺が伸びねぇの」
落胆の声を上げる彼。
彼の名前は春(ハル)。
春とは小4の頃からの付き合い。
たまたま自動販売機で出会って、その後同じ学校だということが判明し、そっからなんとなく一緒にいる。
大事な友達の1人。
「さぁねー。神様に聞いてみたら??」
「はぁ…。俺いつ成長期来るのかな。もう中3だっつのに。毎日牛乳も飲んでるのに」
自分の身長がコンプレックスらしい春。
確か…144センチだったかな??
何故かそっから成長しないんだとか。
更に顔も童顔だから見た目小学生なのが気に食わないらしい。
わたしはそこまで気にならないけどなー…。
個人差だから仕方ないし。