「その、ね」
丸い小さなテーブルを挟んであたしとお姉ちゃんは座っていた。
「どうしたの梨子~?なにか言いづらいこと?」
「えっと……あのね?あたし……
胸がドキドキしてどうしたらいいか分からなくて……」
「胸が?」
緊張しながらゆっくり話はじめた。
「ある男の子といるとドキドキしてくるの。最初は男の子と一緒にいる緊張からドキドキしていたんだけど、」
お姉ちゃんはあたしの話を黙って聞いてくれている。
「でもね?その男の子の笑顔にドキドキしたりして、あたしのこと心配してくれたり……だけどあたしこのドキドキの理由が分からないからだから……」

