「……崎田さん」 頭を支えていたはずの桜井くんの手が、いつの間に頬に添えられていた。 ? そして。 ……何故なんだろう。 桜井くんの顔が近づいてきている気がする。 これって。これって……。 頭の中に キス と言う言葉が浮かんだ。 ───ドキン ドキン ───ドキン ドキン 「さくらい……く」 そう言って目を閉じて桜井くんの制服をギュっと握ったあとだった。