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昨日はホームであたしを待っていた桜井くんだったけど、今日は改札口のところで壁に寄りかかって待っている姿があった。
あたしの姿に気づくと、桜井くんがあたしに笑いかけた。
───ドキン
うわっ。
また胸がドキンって鳴った。
あたしは顔を俯かせながら桜井くんに駆け寄った。
桜井くんのあとに続くように後ろを歩いて、駅員に定期券を見せる。
「あっ!!」
階段を登ってるとき、躓きそうになると桜井くんが支えてくれた。
「大丈夫か?」
「う、うん。ぁりがとう……」
「危ないから手繋いどくな」
キュッと桜井くんに手を握りしめられた。

