先に歩いて行く玲の背中を見ながら……もうあたしの知っている玲じゃないんだって思うと、少しだけ寂しくなった。 玲の……恋人を想いながら笑うすごく幸せそうな顔。 恋人がいる人はみんなああいう顔するのかな? 「梨子、行くよ?」 「あ、うん」 立ち止まっていたあたしにそう言った玲のあとを追いかけた。