乗ってみようかな。


ブランコに座ると何故か桜井くんは後ろに回り込んだ。



……え?



不思議に思いながら顔を後ろに向かけると……


「押してやるよ」


なんて言ってきた。



そしてその言葉通りにあたしの背中を押した。



「わぁっ!?」



突然の浮遊感にびっくりして声が出てしまったけど、久しぶりに乗るとなんだか……。






「ありがとう」



あれから何度も後ろから押してもらったので、いまは横のブランコに座っている桜井くんにお礼を言った。