桜井くんに手を引かれるように公園に入った。


小学生の頃はよく公園で遊んだなぁ。


なんて懐かしく思いながらブランコを見ていると……




「ブランコ乗りたいのか?」



その視線に気づいたのか立ち止まった桜井くんがそんなことを言ってきた。



「ちょっと懐かしいな……って、思っただけだよ」



───グイ


桜井くんは手を引くとブランコがある方に向かった。





「…え?さくら……いくん?」

「懐かしいんだったら乗ろうぜ」



な?…と顔だけ振り返った桜井くんは、手をはなすと、ほら!と言って背中を軽く押した。


目の前にはブランコ。