「俺が亜依のこと説明しなかったのがいけなかったんだから。それに俺……」 俯かせていた顔を上げる。 いったん言葉を止めた桜井くんはあたしをジッと見てきて、それにドキドキしていると……。 「崎田さんのこと、名前で呼びたいって思ってた」 目を反らすことなくジッとあたしを見たまま 言った桜井くんの言葉にただ驚いた。 だって……名前で呼びたいって、そう言ったから───‥‥。