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「えぇ!?桜井くんと偶然会った!?」



翌日……電車を下りて学校に向かって歩いている時、昨日の出来事を玲に話した。



そしたら…玲ってばすごい驚いてびっくりしたような顔をあたしに向けた。



中学3年の時…玲も同じクラスだったから桜井くんのことは知っている。



だから、あたしが桜井くんと会ったなんて言ったから玲の驚きようったらすごい。




「というか桜井くん私たちと同じ駅で下りてたのね」

「うん。駅の裏の方にある高校だって」

「でも梨子…これからはぶつからないように気をつけなよ?」

「うん。そうだね」




本当に気をつけなくちゃ。

また桜井くんとぶつかるとは限らないんだし。




そういえばアドレス交換しようって言ったの桜井くんなのに、昨日メール来なかったな……。


…って、これじゃメールがくるの待ってたみたいだよ。


そんなんじゃないのに!





「でもびっくりだなぁ。梨子が桜井くんとふたりで帰るなんてね」

「だ、だって!方向が同じだったから……だから!」




桜井くんのことを考えてただけに、玲の言った言葉に動揺してしまった。