「じゃあ…桜井くんの話はここまでにしてこれ食べよっか」
「…え?」
「梨子が話したいって思ったときに話してくれたらいいよ」
「うん。ありがとう」
「ほら食べよ」
それから桜井くんの話になることはなくて、他の話を玲といっぱいした。
そして…。
お昼を過ぎた頃そろそろ帰ろうと…あたしは玲の部屋を出た。
「梨子また学校でね」
「うん!ばいばい」
靴を履き終えたあと玲にそう言うとドアを開けて玲の家を後にした。
玲の家を出たあと頭の中に思い浮かぶのは桜井くん。
お礼を込めてお菓子を作って渡そうって思ってたけど…やっぱりはやい内に渡した方がいいよね?
明日は学校だから桜井くんと一緒に帰ることになってるから…その時かな?
だったら頑張って作らなくちゃ!

