「えっとね……」
ギュっとスカートの裾を握りしめながら話はじめた。
「さ、桜井くんにアドレス交換しようって言われて…それで」
「じゃあメールのやり取りとかしてるの?」
「う、ん。まぁ…。でね?桜井くんに会った次の日……学校から帰るときに、その…桜井くんが駅のホームであたしを待ってたの」
「ま、待ってたって……メアド交換したんでしょう?」
あたしが桜井くんのこと話すたびに玲はびっくりしている。
きっと…あたしも逆の立場だったらびっくりするんだろうなぁ。
「うん。それで帰る時間が同じだからなんか一緒に帰るようになって……」
でも…なんでだろう?
桜井くんのこと好きになっちゃってた。