「れ、玲。黙っててごめんね?その人って玲も知っている人なんだ」

「え?だ…誰なの?」

「う、ん。あのね…」



言わなくちゃね…。玲にこれまでのこと。


桜井くんと毎日一緒に帰ってるってこと。


玲はあたしたちが一緒に帰ってるなんて思ってないはずだから…。





玲が持ってきてくれたオレンジジュースを一口飲んで口を開いた。





「…さ──ら─くん」

「え?」



あたしの声が小さすぎて玲は聞き取れなかったみたいだった。



だから今度は少し大きい声で言った。




「あのね?桜井くんなの」