すると…胸に添えた手が首にかかっているネックレスのリボンに当たった。 それを指で触りながら嬉しくなって笑みがこぼれる。 桜井くんがくれたネックレス。 嬉しい気持ちのまま玄関を開けて家に入った。 そのまま部屋には向かわずリビングに入るとキッチンに向かった。 「梨子おかえり!」 「うん。ただいま」 リビングのソファーに座っているお姉ちゃんにそう返事しながら冷蔵庫から出したお茶をコップに注いだ。 「ね、梨子。ちょっとこって来て?」 お姉ちゃんの言葉にコップを手に持ってソファーに向かった。