携帯撲殺

途端、義文の右の頬に衝撃が走った。



義文は派手に後ろに倒れこみ、頬を押さえる。



「うあぁぁあああああ!」


あまりの痛さに呻き声を上げる。



メリケンサックで殴られたような痛さ。




次は左の頬にも激痛が走る。



首の骨がおかしくなる。




そんな・・・・・
由紀は・・・・俺を・・・・。




「義文くん・・・・!
大丈夫・・・・!?」



美由の声が聞こえた。




だが耳にも激痛が走り、
鼓膜が破れたように何も聞こえなくなった。





ああ・・・・・由紀。




こんなに悪魔の心になっちまって。




俺の責任かなあ・・・・
気づいてあげられなかった・・・・俺の責任かなあ。




美由も殺されるだろう・・・・。




かわいそうな由紀。



これから、生きていけるのだろうか。








最後に顔に痛みをを感じたとき、
義文の意識は暗い闇へと覆われていった・・・・。