携帯撲殺

久美は由紀の携帯の
「携帯撲殺」のメールを見たようだ。



「・・・・見たの?」


由紀の首元に汗が滴る。



「見た・・・・、
それで殺してたのね・・・・
由紀が・・・由紀がぁああああ!」


そう言って久美は由紀を突き飛ばし
部屋の出て行った。



「久美・・・・。」



玄関が開く音がした。



久美は逃げたのだ。



このままでは誰かに
私が犯人ということを教えるだろう。



久美・・・・さようならだわ。



由紀は静かに
「携帯撲殺」を画面にボタンを押し始める。



久美は・・・・
なぜ私の携帯を見たの?



トイレに行ってる間に
プライベートを覗く・・・・最低な女だったなんて。



しかも私をすぐさま犯人に仕立て上げ、
「人殺し」だと言った。



親友だと思ってたのに・・・・。




まあいいわ、これなら迷いはない。




まさかこんなに早く
お別れすることになるとは思ってなかった・・・・。