『ん?何か言ったか?』


「「「「「「いや…」」」」」」


「そうだ!!!海里、要達に許可とったからなっ。」


すると、泰志がいきなり話し始めた


『そうか、よかったな。』


「みんなすげぇ、いい奴ばっかだな…」


『だろ?俺は、みんなに出逢えて幸せ者だ…』



俺は嬉しくて、満面の笑みでそう言うとみんなはそれに笑顔で答えてくれた



「俺達は、海里に出逢い…お前に救われた…」


絖稀がそう言うと、みんな笑って頷いていた



そんな和やかな、雰囲気のなか廊下が急に騒がしくなり、女の人の声が遠くで聞こえた



そのとき、みんな何があったのかという表情をしていたが、1人だけ窓のほうに歩いていき、小さく震えている奴がいた…







よく見ないと、気付かないが足も震えていて少しでも力を抜けば崩れてしまいそうな程だった


そいつに近寄ろうと、一歩踏み出したとき勢いよく病室の扉が開いた…


そこに立っていたのは、派手な格好をした若い女と、ガードマンらしき人に囲まれた年配だが比較的若い男だった


そして、その女は一直線に窓のところに立っていた奴に飛びついた


その瞬間そいつは、肩を大きく震わせた


俺はそいつの酷い状態を見ていられなくなり、歩み寄ろうとすると立っていた男が声を発した


「要…まだこんなくだらない奴らと、一緒に居たのか…」