「そしたら…硲蓮は、あの男を知っているって言ったんです。」
「俺は、瑠依の仇を打てるならと、藁にも縋る思いで蓮に聞きました。」
「そして、交換条件で白蓮に入ったんです。蓮は、あの事件のことを事細やかに知っていました…瑠依が殺されたことも…」
硲蓮…何処かで聞いたことのある名前だ…
…まさかっ!!!
いや、そんなはずはない…
ならどうして…?
俺はあることに思い当たったが、まだ確証がない…
胸の奥がモヤモヤした…
「蓮には、いろいろ教えてもらいました。でもまだ居場所だけ教えてもらってないんです。」
「今回の金鷹にスパイとして入り、金鷹を潰し終えたら教えてもらう約束だったんです…」
『それで抜けれなかったのか…健堵、その男は俺達銀瑠が全力で捜し出してやるから安心しろ…』
「はい…海里、ほんとにありがとうございます。」
『いや、いいんだ…』
「はぁ…なんだか気持ちが軽くなりました…」
健堵は、全てを吐きだし瞳には色が戻っていた
『健堵、男の苗字と名前はわかるか?』
「はい…立華 陸都(タチバナ リクト)」
『わかった…内密に進めるから安心しろ。』
「はい…」
健堵の返事を聞き、口に人差し指をあて、静かにしてもらい、俺は静かに立ち上がり要達が寝てる部屋の扉を勢いよく開けた
ガチャっ…
