最強で最高だったあいつ





「海里…さん…」

隼は大きな瞳に目一杯涙をためて俺の胸に抱き着いてきた


俺は隼を受け止めて、泣き止むまでずっと頭を撫で続けた


しばらくすると隼が顔を上げた

隼の大きな瞳は、泣いたせいで真っ赤になっていた

『あぁ~。隼、綺麗な瞳が真っ赤だ。』

笑いながら隼の目元を親指でなぞった

冷やさないとな…笑


『隼、瞳冷やさないと大変なことなるぞ。冷やすもの持ってくるから、座ってろ。』


隼を元のソファーに座らせ、冷えた濡れタオルを持って戻って隼の瞳にのせた



「あっ…ごめんなさい。」

いきなり隼が俺のTシャツを見て謝ってきた

『ん?…あぁ、気にすんな。』

着ていたTシャツは涙で濡れていた

笑って言うとさらにションボリした

『じゃあ、ちょっと着替えてくるな?ちゃんと冷やしてろよ。』

頭をポンッと撫でて着替えに部屋に向かった


戻ってくると、隼は素直に瞳を冷やしていた

そろそろタオル交換するか…

キッチンに行き、新しいタオルを持って隼が瞳にのせていたタオルを交換した




『そういや、隼はいくつだ?』

「16です。」

俺より一つ下か…

『高校は何処行ってんだ?』


「…兄さんと同じ、龍ヶ崎高校です…。」

急に小さな声で答えた


『そうか、俺も明日から龍ヶ崎高校なんだ。隼と一緒だ。でも俺は2年だ。』


ニッコリ笑って言うと