最強で最高だったあいつ





『由輝は…銀瑠に入ってから何度もスパイを辞めようとしてたんだ…』


『俺は、それを知ってた…だけど最終的に決めるのは自分なんだ。』


『今のチームに残るのか…他のチームのスパイを辞めて銀瑠に入るか…』


『由輝は、それをずっと悩んでたんだ…その間銀瑠の情報のことも、由輝は他のチームに流さなかった。』


『そして、チームを抜けて銀瑠に残ると決めたとき事件が起こったんだ。』


『健堵…お前はどうなんだ?』


「っ…俺は…」


健堵は涙を流しながら、拳をにぎりしめていた


『絖稀には、まだ言ってないんだろ…?』


「はいっ…俺の本当のことを知ったら、って考えると…」






『健堵がちゃんと落ち着いたら、自分の口から伝えればいいだろ?』


「けどっ…」


『健堵…お前が知ってる絖稀達金鷹は、お前が思ってること言ったりするような…そんな最低な奴だったか…?』


健堵の顔を上げ、瞳を見て言うと涙を溜めながら首を横に振った…


『なら…そんな情けない顔すんなよ。今の健堵には、俺達みんながついてる…』



「はい…海里、話し聞いてもらえますか…?」


『あぁ、もちろんだ。』


「俺は…白蓮(ビャクレン)の幹部なんです。」

『あぁ、喧嘩負けなしのNo.2…だろ?』


「はい…あなたは、気づいていたんですか…」


『まぁな…由輝や暃鈩、将斗もわかったと思う…』