最強で最高だったあいつ

男の子はマンションを見て驚いていたが、すぐに追い掛けてきた


エレベーターに乗り、俺の部屋しかない最上階についた

部屋着き、男の子を中に通して、リビングのソファーに座らせ、救急箱を持ってきて治療をした


男の子に何か飲み物をだそうと思い、声をかけると「コーラ…」と答えてくれた



フッ…こいつ、めちゃくちゃ素直なんだな

俺はそう思い一人微笑んでいた

冷蔵庫に入っていた冷えたコーラをコップに移し、男の子に出した


そして自分の分のアイスコーヒーを作り正面のソファーに座った


『そういえば、名前は?』

いまさらながら聞いてみた

「隼(シュン)…南谷隼…。」


南谷…?
まさかな…

『俺は柳原海里。よろしくな、隼。』

ニコッと笑顔で、隼を見た


すると隼は、目を見開き俺を見た

『ん?隼、どうした?』

不思議に思い声をかけると不安げな声が聞こえた

「俺の苗字聞いて、…海里さんは怖がらないの?」



あぁ…予感当たってたんだ…

でも俺にとっては全然怖くない
だから

『全然怖くないよ。』

と笑顔で言ってやった


すると、隼は瞳を揺らしながら俺に言ってきた

「なんで…?俺の兄さん、金鷹の総長の南谷絖稀だよ?みんな、俺の兄さんのこと知ると怖がって離れていっちゃうのに…。なんで海里さんは、俺にそんな笑顔を向けてくれるの…?」


そうか…それでそんなに不安げな瞳をして居たんだ

俺はそのことに気づき、優しく微笑んで

『兄さんが誰だろうと、隼は隼だろ?隼のこと怖がる理由なんてないよ。兄さんと隼はセットじゃないだろ?』

言い聞かせるように隼の瞳を真っ直ぐとらえて言った