最強で最高だったあいつ

『あぁ…実は俺、顔と瞳がコンプレックスなんだ…俺さ、一部の奴に冷酷で血も涙もない奴って言われてるらしくてさ。喧嘩してるとき、顔と瞳がすげぇ醒めてるみたいなんだよ…』


「海里が…?」

「信じられない…」


『それ聞いたときさ…俺、顔見せちゃいけねぇんだって思ったんだ。サングラスを付け始めたのは、それからだな…』


俺が言い終わると、絖稀達は信じられないという顔をしていた


『そんなに、信じられないことなのか…?』

「まぁ…確かに普段のお前から、考えるのは難しいな。」

「そうですね…難しいかもしれないですね…」





将斗と由輝が苦笑いしながら言うと、絖稀達は頷いていた


「海里は凄いんだよっ!!!海里に関わった人は、何かしら救われてるし、その人自身が変わっちゃうくらい凄いんだっ!!!」


突然、暃鈩がそんなことを言い出した


『俺は、そんな大それたことなんてしてないよ…逆に俺はみんなから、むちゃくちゃ元気もらってるし。』


「いや…お前はみんなを救ってくれてるよ。」


「そうだよっ!!!俺、海里さんの言葉と笑顔と腕のあったかさに、救われたもん!!!」

「そうだそうだ!!!海里の腕の中超安心するんだぞっ!!!」


「ハァ…隼も唯も胸はって言うことが、それですか…」





唯と隼に健堵は冷静にツッコミをいれていた


『なぁ…由輝…俺って喧嘩してるとき、どんな感じなんだ?』

俺は前々から、気になっていたことを口にすると、由輝と将斗、暃鈩は少し顔を強張らせた


「海里は…銀龍と呼ばれている意味をわかりますか?銀龍の意味は2つあるんです…」

「1つ目は、まるで龍のように舞い、銀色の髪を靡かせながら喧嘩をする姿が美しいことから銀龍と言われているんだ…」


「2つ目は…龍のような冷たい眼差しに、冷酷で醒めた表情…まるで感情のない人形のよう、って一部の奴らからは言われている…」