ｻﾝｸﾞﾗｽをかけてないと、相手が瀕死になるまで殴ってしまうから…


神崎のときは、近くに女の子が居たから理性をｷﾞﾘｷﾞﾘで保っていられた



前に此処を夜、襲われたことがあって、その喧嘩の途中、蹴りを入れた反動でｻﾝｸﾞﾗｽを落としてしまったことがあった


そして、ｻﾝｸﾞﾗｽをしないまま相手を冷たく睨み据えると、そいつらはいきなり呼吸困難になった


そんな俺を見て、攻めてきたﾁｰﾑはそのまま逃げてそれ以来銀瑠には近づかなくなった



まぁ、そんなこともあったからｻﾝｸﾞﾗｽは絶対につけるようにしている



それからずっと、ｻﾝｸﾞﾗｽをしながら喧嘩をしているが、それにも慣れて今では落ちることはない




俺は、怒りで荒れた心を落ち着かせ竜也が寝てる部屋に入った

『ﾌｰ…竜也入るぞ。』


中に入るとﾍﾞｯﾄにぐったりと寝ている竜也が目に入った


綺麗な顔には無数の傷に痣

頭には包帯が巻かれていてその包帯には血が滲んでいる

腕にも無数に傷があり、右腕は骨が折れているようだった


そんな傷ついた竜也を見て、胸が裂けるように痛く思わず涙が出そうになった…


ﾍﾞｯﾄの横にあった椅子に座り、竜也に声をかけた




『なぁ…竜也、久しぶりに会った姿がこれかよ…』


竜也の手を触ると、まるで居なくなってしまうような、そんなことを思わせるほど冷たかった


『竜也、早く目覚ませよ…みんな心配してるぞ？』

そう言いながら、手を強く握りしめると竜也の手がﾋﾟｸｯと動いた


『竜也…？』

もう一度名前を呼ぶと、ゆっくり目を開けて俺を見た


｢海里か…？あぁ、俺生きてたんだ…あんだけ殴られまくったから死ぬかと思ったぜ…｣