最強で最高だったあいつ

『あっ…』

電話しなきゃ…

そう思い

『ちょっと片手離すから落ちないように、つかまっててな?』

女の子に声をかけて、つかまったのを確認して携帯を取り出して電話をかけた



『あっ、もしもし。成(ナル)さん?』


[あぁ、なんかあったか?]


『救急車欲しいんだけど。』


[ハァ…わかった。何処だ?]


『龍ヶ崎高校。』


[わかった、じゃあな。]


『よろしく。』


パタン


電話を終えると、要が話し掛けてきた

「海里、今の電話、誰だ?救急車ってなんだ?なんで此処にいるんだ?その子―――」

『要、そんな一気に聞くな。』

苦笑いしながら言うと、謝られた



『今の電話は成さん、病院の医院長だ。…救急車ってのは、神崎を病院に運ぶため。…なんで此処に居るのかは、女の子を助けるため。』



俺が質問に答えると、またポカーンとしていた。


「…聞きたいことは、いっぱいあるが、まず神崎は何処だ?」

『あぁ、神崎なら気失ってる。蹴り一つで呼吸困難なった。』

ケロッと絖稀に、答えるとありえないという顔をされた


そのときちょうど救急車が到着して成さんが出てきた


そしてグラウンドに倒れている蛇神のメンバーを見て顔をしかめた

「…1番に運ぶ奴は何処だ?」


『あぁ、旧校舎の一階、1-Bの奴が1番の方がいいと思う』