最強で最高だったあいつ



隼はビクビクなりながら、ずっと俺の袖を掴んでいた


『隼、そろそろ腹減ったし教室戻るか。』

そう聞くとコクンと頷いたので、安心させるよう手を握った


『絖稀、俺教室戻るな。』

そう言って屋上から出ようとすると、数人が屋上に上がってきた


「絖稀~、俺達のこと置いてくなよ~。」


「要が遅かったんだろ。」

「そうそう、要のせいで俺達まで置いてかれたんだからなッ!!!」


そんな会話をしながら、赤髪と黒髪、紫色、オレンジ色をした4人が俺達のところに近づいてきた




すると、4人は俺と隼が居ることに気づき驚いていた


いち早く冷静になった黒髪が絖稀に聞いていた

「絖稀、隼は知ってるけど、隣に立ってる人誰?」



だが俺はそんなことを、気にせず屋上の扉に向かって隼の手を引き歩いて行った


「教室行く。」

絖稀は一言そう言って、何故か俺の隣に並んできた


『なぁ、絖稀って何組?』

「2ーE」

『なんだ、一緒じゃん。』

立ち止まらずに、ゆっくり歩きながら絖稀と話していると赤髪が走ってきて、俺の前に立ちはだかった



『何?』

そう聞くと、まじまじと見られた



しばらく見られ続け、痺れを切らし赤髪に話しかけた

『何?フッ…見すぎ。』


「あっ!!!俺、椎名要。よろしくな。」

いきなり自己紹介され、手を差し出された