隣の優太さんをチラッと見ると、俺と隼を交互に見て口を開けていた
『ん?…優太さん?』
いまだ俺にくっついたままの隼を、そのままにして優太さんに声をかけた
「あ、あぁ…。えーっと…どういうこと?」
そう俺と隼を見て聞いてきた
周りはそんな俺達の会話を、真剣に聞いている
『ん?隼のことか?』
優太さんに聞くと、コクンと頷いた
『昨日知り合った。そんで仲良くなった。な?』
そう隼に同意を求めると
「うんッ!!!」
と満面の笑みで元気に返事をしてくれた
その様子を見て、さらにみんな驚きの表情をしていた
『ん?あっ…隼、ここ大丈夫か?朝ちゃんと絆創膏取り替えたか?』
そう言って口元の傷を頬に手をあて、親指で優しく触った
「ん?昨日のままだよ?」
隼はキョトンとして答えた
『…取り替えなきゃダメだぞ。ちゃんと消毒もしないと。』
俺が軽く怒ると、ションボリしてギュッと顔を埋めて抱き着いてきた
そんな隼に
『わかればいいんだ。』
と優しく微笑みながら頭を撫でてやった
すると隼は顔を上げ、猫みたいにさらにスリ寄ってきた
俺は周りを見まわして
『誰かさ、消毒液と絆創膏持ってない?』
困った顔で苦笑いしながら尋ねると、みんなが一斉に取り出してきた
