最強で最高だったあいつ

『お前の瞳にうつってるのは、俺じゃねぇだろ…?』


「っ…意味わかんねぇこと言ってんじゃねぇっ!!!」


『喧嘩すんなら、今目の前にいる…その拳で戦う奴を見ろ。』

『…他の誰かと、そいつを重ねて戦うんじゃねぇ…』


俺と硲が話してる間、まわりで見ている全メンバー達は、固唾飲んで見ていた


「…わかったような、口利いてんじゃねぇっ!!!」


『別に、んなつもりで言ってねぇよ。ただ戦う相手を見ろって言ってんだよ…』





「っ…」


『…今日でケリつけんのは無理だな。』


「んだと…?」


俺の言葉に、硲以外の全員が驚いた顔をしていた


『今のお前じゃ、戦う価値もねぇしな…』


「ふざけんなっ!!!」


硲は、勢いよく俺の胸倉を掴んだ


俺は、そんな硲の腕をはらって右頬に一発ストレートを決めた


「うっ…!!!」


『…自分のことばっか考えて…喧嘩なんかすんじゃねぇっ!!』

俺は倒れた硲の胸倉を掴み、低く怒鳴った


「っ…!!!」


『…てめぇに過去何が遭ったか知らねぇけどな…仲間まで巻き込んでんじゃねぇっ!!!』


「っ…」

『硲…てめぇ総長なら…仲間守るために戦え…』