そんな宣言して1日。勝負のテスト週間初日。
「まずここを計算して。更にここからbを引いて……最後に2で割ってから……」
「ねぇー?15分休憩の時間まで勉強するの?」
つまらなそうに真子が聞く。
「よし!このページ百点!」
「わぉー―ッ……これはこれは赤丸いっぱーい。」
真子がわざと幼い子みたいに棒読みする。
私は授業中は勿論のこと休憩の時間もテスト勉強をしている。そのためにも昨日の打ち上げの帰り問題集をガッッリと購入した。
その時レジに持っていったらお店の店員さんやお客さんに変な目で見られたけど気にしなかった。気にしてるヒマもなかった。
「お昼ご飯も勉強するから。」
「えぇー!それじゃ私どんだけ退屈なのー?」
「真子も勉強しなよ……」
相変わらず勉強なんてそっちのけの真子。親友ながら少し心配なんですけど……
「そんなに勉強すると頭破裂しゃうよ。」
突然後ろから吉野クンが話し掛けてきた。その後ろには参考書片手に尾田クンが居た。
「来たな…ライバル。」
「どう?俺に勝てそう?」
また無邪気な顔で笑う吉野クン。今思えばくの笑顔妙にうそ臭い。実際話してみれば子供っぽさとか少しもなかった。このドS男。
「吉野クンは?」
「まぁー。俺はこのバカの勉強見てるから。」
そう言ってため息混じりで尾田クンの頭を叩く。
