嫌だ。そんなのは嫌だ。
でもどうすればいいの?
何か。良い案。解決策は?ダメだ……何も思いつかないし頭も回らない。
とにかく…とにかく授業が終わったら真子に話し掛けよう。いつも話の途中で別のことを考えてることを謝らないと。それで尾田クンとのことも相談してみよう。
心配で中々落ち着けない自分に言い聞かせるようにする。大丈夫…きっと分かってくれる。自信を付けることに専念した。
そう考えた私は残りの授業中は何度も真子に話す言葉を選んだり謝り方を心の中で練習した。
後10分…後8分……
少しも時間はたっていないのに教室の時計を確認してばかりだった。
後……3分。…2分。
ついに後1分になると私の心拍数がどんどん高くなった。
[キーンーコーンーカーンーコーンー]
「それじゃ各自で切り付けて。今日はここまでね。それと復習しとけよ。はい礼。」
待ちに待った授業終了。私は直ぐに真子に話し掛けた。
「真子…あのさ!」
「紗耶香ッ!」
