「………嫌いなら……何で…こんな事…す、るの…?」 「!!…―それ…は…っ…」 「キスだって…台本に書いてなかったのに零斗からしたし、あたしの事『さん』付けで呼ぶし…!!」 今まで押し殺してきた感情が溢れ出す。 「あたしより二川さんを誘ってどこかに行くし…―!!」 「聖奈!!」 零斗のり声が部屋に響き、初めて聞いた怒鳴り声にビクッと体が震える。 「キスは…監督の指示なんだ」 「え……?」