『片翼はユリアの魂が持っている。ゆえに、ユリアの後世が引き継ぎ、今のユイに渡された。』

混乱する。私がユリアの生まれ代わり?信じられない。

『2人の想いが通じ合った時に羽根が現れるようにしてあった。』

じゃあ、この羽根は戒めみたいなものなのかな。好きになったらダメだっていう合図?

『そういうことか。ていうか、スゴイ悩んだんだぞ!ユリアはオレを想い続けて1人で闇の中にいるのに、オレは別の人を好きになった。罪悪感でいっぱいだった。』

フッとヤハヴェが笑う。

『当たり前だ。人を愛するということを簡単に考えてもらっては困る。ユリアの想いの重みも、しっかり受け止めなければ、本当にユリアが闇に残っていたら1人きりで苦しみに耐え続けていたのだから。それを忘れてはいけない。心を持つということは、良いことばかりではない。時には苦しんだり悲しんだりするものだ。人を愛せば、尚更そういうことが増える。ちゃんと分かっておくことだ。』

キラにだけ言えることじゃない。私だってそうなんだ。人を好きになるのは、自分以外の人を大切にして守らなきゃいけない。だから、苦しいこと悲しいことがあるんだ。でも、苦しんだ分だけ幸せとか喜びを感じるんだね。