そう言うとキラは涙を流した。


私も一緒に泣いた。

『ユリアを愛せてなかった自分。そのせいでユリアに辛い選択をさせたこと。それと、ユイを愛した自分。本当の心を探すのに、長い時間が掛かってしまったこと。許せなかったんだ…。どうしていいのか分からなかった…。』


キラも辛かったんだね。


私を好きだなんて、全然気付かなかったよ。


凄く嬉しい。


ありがとう。



…でも、やっぱりダメだよ。


『今のキラがユリアと会ったら、ちゃんとキラはユリアを愛してあげられるはずだよ。あの時は、まだ初めてで、人を愛する本当の意味が分からなかっただけだよ。』


何も言わないキラ。

『私、考えてたことがあるんだ。ユリアを救い出す方法はないのかな?』


黙って首を振るキラ。

『ユリアの居場所はヤハヴェしか知らない。ていうか、ユリアに会っても、気持ちは変わらないよ。ユイに好きになってもらうのはムリだって、最初から分かってた。だから、せめて自分の想いは言ってから去ろうと思ってさ。』


『え?どこかに行っちゃうの?』


キラが、またいなくなっちゃう。

『うん。もう羽根を戻すことは出来ないだろうし。ユイに迷惑は掛けたくないから。』