『ユリアのこと、ユイのこと、自分の気持ち。それを考えるためにユイから離れたんだ。なのにユイの笑顔が頭から離れなくて、会いたくなって…で、結局戻って来ちゃった。』

そういうと、またニコッと笑った。


…同じ気持ちだったんだね。


でも、ユリアの気持ちを思うと、素直に喜べないよ。


『それで、キラは戻ってどうするの?羽根だって片翼のままだし、ユリアの気持ちだってそう。無駄になっちゃうよ。ユリアは、ずっとキラを想ってるんだから、想ってあげなきゃ。』


ユリアが、今ここにいたら、たぶんキラはユリアを選ぶはずだし…。


『オレね、ユリアに何も返せてなかったんだ。ユリアと一緒にいたいと思ったから一緒にいた。それを愛してるってことだって“勘違い”して。ユリアが自分を見守ってくれてる…、想ってくれてる…、ただ、それだけだったんだ。オレはユリアに対して、見守ったり想ってあげたりはしてなかった。ユリアは、そのことに気付いてたんだよね。それが逆に虚しくて辛かったんだと思う。だから、想うだけの道を選んだんだと思う。
これが、ユイを愛して気付いたユリアの気持ち。
ていうか、ユイを愛して自分がユリアの立場になって分かったんだ。』