ご飯を食べて、他愛もない話をそれなりにして時間をすごしていた時だった。ロゼのブレスレットの飾りが淡く光ったのだ。
「お姉さんが見つかったようですね」
「あ、3時間経ったのか」
やっと見つかったのか。とりあえず、居場所が分かったのならまずは拳骨だよなぁ。
「…え?」
戸惑ったようなロゼの声に、天井を見上げていた紅音はそちらに向く。
「…紅音さん」
「なに?」
「お姉さんって、本当に存在しますか?」
「……いや、妄想とかないから。写真見せたじゃん」
なんという質問をする、と顔を引きつらせながら紅音はロゼを見た。ロゼはロゼで、困ったような、疑うような、驚いているような顔を向ける。
「探知されませんでした」
「たんち?」
「…この世界に、お姉さんの存在が確認できませんでした」
「………………」
は・・・?