また暫くして。

今度は母が居ない時に、会社のスタッフを連れて室井さんがお見舞いに来てくれた。

男性スタッフ陣は、僕に笑いを交えて飽きさせないように話掛けてくれた。

こんなとこで寝たきりだと気が滅入るが、こういう気の遣われ方は悪くない。

室井さんは始終心配そうだったが、僕はもうじき退院して、一月もすれば会社に復帰しますからと宥めた。

入院して一週間。

幸い打ち所も良く、骨もヒビだけで済んだ。

精密検査の結果も異常無し。

僕が障害者という事だけあって、母が心配したのもあるのだろうが、慎重になり過ぎたのかもしれない。

何も入院しなくても、ギプスで済んだんじゃないか、なんて思ったが、まぁ過ぎた事だし、焦らず治す事だけを考える事にした。