「ぼ、僕の妹も……その、室井さんと同い年位なんですよ。」
「そうなんですか?ふふ、奇遇ですね。」

可笑しそうに室井さんが笑う。





可笑しくなんか無い。

"何言ってるんだお前。"

"止めろ、余計な事を考えるな。"

奇遇なんかじゃない。

"馬鹿、そんな訳無いだろう!彼女は只の会社の仲間で……"

違うだろ、兄と俺が同い年とか、梅子と君が同い年とか、そんなの偶然でもなくて。

"止めろって"

君は。

"止めろよ"

君は──。

"止めろ!!"






「……梅子。」
「え?」

それまで僕の意識は何処にあったのだろう。

そんな事を口走ってしまった。