慣れない寮生活が始まり、家族と会えない日々が続いた。

やはり辛い事もあったんだろうし、寂しかったんだろう。

梅子はよく、家に電話を掛けては近況を報告していた。

僕ら、残された家族も寂しかったのは同じで、電話が鳴ると我先にと受話器の取り合いになったりもした。

そんな日々が続いたのも束の間。

突如、パッタリと梅子の連絡が途絶えた。

偏差値が高い上に、寮生活だ。

きっと連絡出来ない事情があるのだろうと、最初は気にも留めなかった。

しかし、それが一月……二月……三ヶ月が過ぎて、いよいよ心配になった頃。

信じられないような話が飛び込み、緊急連絡網が敷かれる事になった。