真色ーシンシキー

「着いた!」


学校の校門にさしかかったところで、六唯は自転車を止めた。


それを待って、美白は自転車の後部から飛び降り、六唯に話し掛けた。



「いつもありがとね!六唯ちゃん!!」



ぽんぽんっ

「わっ」



美白の笑顔に応えるように、六唯は頭を軽く撫で、笑顔を返した。


「…帰りはいつも通りでいい?」

「うん!校門のところで待ってるね」



短くやり取りして別れる。

美白は去っていく六唯を見送ると、自分の教室へと急いだ。