真色ーシンシキー

「ん…」

そこで、目が覚めた。

「…夢、かぁ…」

ベッドに手をついて、態勢を起こす。近くの時計に目を落とすと、時刻は7時を回ろうとしていた。



「いけない…!六唯(りくた)ちゃん待たせちゃう」

呟いてベッドを降りると、窓に向かう。

薄緑色のカーテンを開けようとして、ふと、手を止めた。



「…真色(ましき)くん…」